高圧電力の負荷率とは?計算式や電気代を下げる方法をわかりやすく解説

電気代を見直すうえで欠かせない指標のひとつが「負荷率(ふかりつ)」です。

負荷率とは、契約電力に対してどれだけ効率的に電気を使えているかを示す数値で、法人の高圧電力契約では電気料金の増減を左右する重要なポイントになります。

負荷率が低いと、契約電力を大きくしているのに使用電力量が少ない=“電気の使い方が非効率”という状態になり、基本料金が割高になります。逆に、負荷率を改善すれば電気代を大幅に削減できるケースもあります。

本記事では、高圧電力における負荷率の意味・計算式・目安となる数値・改善方法を、専門知識がなくても理解できるようにわかりやすく解説します。

電気代の仕組みを正しく理解し、自社の電力コストを最適化するための参考にしてください。

高圧電力における負荷率の目安

まず結論からお伝えすると、高圧電力の負荷率にはおおよその目安があります。

一般的な目安は以下のとおりです。

  • 40%以上:非常に効率的
  • 30%前後:平均的
  • 20%以下:見直し余地が大きい

ただし、負荷率の適正値は業種や稼働時間によって大きく異なります。
病院やホテルのように24時間稼働する施設は高くなりやすく、オフィスビルや日中のみ稼働する工場では低くなりやすい傾向があります。

重要なのは「他社と比べて高いか低いか」ではなく、「自社の使い方に対して契約が適正かどうか」を判断する材料として負荷率を見ることです。

負荷率とは

負荷率(読み:ふかりつ)とは、契約している電力の上限(契約電力:kW)に対して、どの程度電気を実際に使っているかを示す「電気の使用効率」を表す指標です。

一定期間において、どれだけ電気をムダなく使えているかを判断するために用いられ、企業や施設の電力利用状況を把握する際に欠かせない数値です。

調べる期間によって、時間負荷率・日負荷率・月負荷率・年負荷率などに分かれますが、高圧電力の分析では一般的に「年負荷率」を用います。

これは、高圧電力の基本料金が契約電力をもとに年単位で影響するため、短期間ではなく年間を通じた使用効率を見る必要があるからです。

負荷率が高い・低いとどうなる?

「負荷率が高い」「負荷率が低い」というのは、電気の使い方がどれだけ効率的かを表しています。以下のように理解するとわかりやすいです。

負荷率が高いというのは、契約電力に対して電気を一定して使えている、つまり電気をムダなく活用できている状態を指します。

一方、負荷率が低いというのは、電気を使う時間帯にムラがあり、特定の時間だけ電力使用が集中してしまう状態を指します。

つまり、一日の中で一番電気を多く使う瞬間(ピーク)が大きく、その時間に合わせて契約電力を高く設定しなければならないため、結果的に基本料金が割高になってしまうのです。

つまり、負荷率が高いほど電気を効率よく使えており、負荷率が低いほど契約内容を見直す余地があるということです。

状態 特徴 電気代への影響
負荷率が高い 電気を一定して使用している 電気代が効率的に抑えられる
負荷率が低い 使用量にムラがありピークが高い 基本料金が高くなりやすい

企業が電気代削減を進める際には、まず自社の負荷率を把握し、ピークを下げる運用改善や契約電力の見直しを行うことが効果的な第一歩になります。

電気の負荷率が高い施設の特徴

負荷率が高い施設とは、長時間にわたって多くの電力を継続的に使用している施設のことを指します。

電気の使い方にムラが少なく、常に設備が稼働しているため、契約電力を効率よく活用できている状態です。

身近な例としては、入院患者が常にいる総合病院24時間営業のスーパー終日稼働しているフィットネスジム冷蔵・冷凍設備を備えた食品工場深夜営業の娯楽施設、ビジネスホテルや遊技場(パチンコ店など) が挙げられます。

このような施設では、電力使用量の時間帯ごとの差が小さいため、使用状況をグラフにするとなだらかな曲線になります。

常に一定量の電力を消費していることから「電気をムダなく使えている状態」といえ、結果的に電気料金を割安に抑えられる傾向があります。
なぜ負荷率が高いと電気代が安くなるのかについては、次の章で詳しく解説します。

電気の負荷率が低い施設の特徴

一方で、負荷率が低い施設は、時間帯や季節によって電気の使用量に大きな差がある施設です。昼間にだけ多くの電気を使い、夜間や休日はほとんど使用しないなど、電力の使い方にムラがあるため、契約電力を十分に活かせていません。

代表的な例としては、オフィスビル日中のみ稼働する工場(9〜17時稼働)公共施設や自治体庁舎立体駐車場などが挙げられます。これらの施設では昼夜で使用量の差が大きく、電気の“ピーク”が一部の時間帯に集中するため、負荷率が下がります。

また、学校(夏休み・冬休みなどの長期休暇)や季節限定で営業するスキー場・プールのように、月や季節による使用量の差が大きい施設も負荷率が低くなりやすい傾向があります。

負荷率が低い施設の電力使用グラフは、時間帯によって大きな波があり、高低差の激しい形になります。

このような場合、契約電力を高めに設定しているにもかかわらず、実際に使用していない時間が多く、基本料金が割高になってしまうことがあります。

負荷率の計算式は?

つづいては負荷率の計算式について解説します。

負荷率は、一定期間における平均的な電力使用量(平均電力)と、契約している最大電力(契約電力)をもとに計算される指標です。

簡単に言えば、「契約した電力のうち、実際にどれくらい使えているか」を数値で表したものです。

負荷率(%)=【 平均電力(kWh) / 契約電力(kW) 】×100

1年の負荷率(年負荷率)は、以下の計算式で求めることができます。

年負荷率(%)=【 過去12ヶ月の使用電力量の合計(kWh) ÷ (365日× 24時間) 】÷【契約電力 (kW)】×100

1年間の使用電力量(kWh)を1時間の平均電力に割り戻して、契約電力に占める使用割合を計算することにより計算します。

計算式を参考に、電気料金の明細書を見ながら計算してみましょう。

オフィスビルの年負荷率の計算式の例

たとえば、契約電力が 55kW、過去12か月の年間使用電力量の合計が 80,000kWh の場合、年負荷率は次のように計算できます。

【 80,000 ÷( 365 × 24 )】÷ 55 × 100 = 16.6%

まず「365 × 24」で、1年間の総時間数(8,760時間)を求めます。
次に、年間の使用電力量80,000kWhを8,760で割ることで、1時間あたりの平均使用電力を算出します。

その結果、〔80,000 ÷ 8,760〕 ÷ 55 × 100 = 約16.6%

つまり、このオフィスビルでは、契約電力55kWのうち、年間を通して平均して約16.6%しか電気を使っていないことになります。
このように、年負荷率を計算することで、契約電力に対して電気をどれだけ有効に使えているかがわかります。

工場の年負荷率の計算式の例

契約電力が300kW、 過去12ヶ月の年間使用電力量の合計が750,000kWhの場合、年負荷率は次のように計算できます。

【 750,000 ÷( 365 × 24 )】÷ 300 × 100 = 28.54%

年負荷率は28.54%となります。
負荷率を計算することで電気を有効に使用できているかを把握することができます。

なぜ負荷率が低いと電気料金が割高なのか、その理由については次の章で解説します。

なぜ負荷率が低いと電気料金が割高になるのか

負荷率が低いと電気代が割高になるのは、電気料金に占める基本料金の割合が高くなるためです。

高圧電力では、使用量に関係なく毎月支払う「基本料金」と、使用した電力量に応じて変動する「電力量料金」で構成されています。負荷率が低い場合、電気をあまり使っていない時間が多くなるため、基本料金の比率が大きくなり、結果として1kWhあたりの実質単価が高くなってしまいます。

たとえば、東京電力の「ベーシックプラン(2026年4月1日以降新規加入)」の料金プランをもとに、負荷率30%と15%で比較すると以下のようになります。

負荷率 電気料金単価
30% 28.98円
15% 40.54円

同じ契約電力(100kW)であっても、負荷率が高いほうが電気を効率的に使えており、1kWhあたりのコストが約28%安くなることがわかります。つまり、電気をお得に利用するには「契約電力に対する使用量の割合を高める=負荷率を上げる」ことが重要です。

上記の計算では、以下の前提条件を用いています。

  • 契約電力:100kW
  • 基本料金単価:2,530円00銭(力率85%割引適用前)
  • 電力量料金単価:17円43銭(季節別単価を平均化)
  • 燃料費調整額・再エネ賦課金は除外(わかりやすさのため)

負荷率30%の場合

基本料金:2,530円 × 100kW × 12か月 = 3,036,000円
年間使用量:262,800kWh
電力量料金:17.43円 × 262,800kWh = 4,580,604円
1kWhあたり単価=(3,036,000円+4,580,604円)÷ 262,800kWh = 28.98円

負荷率15%の場合

基本料金:同じく 3,036,000円
年間使用量:131,400kWh
電力量料金:17.43円 × 131,400kWh = 2,290,302円
1kWhあたり単価=(3,036,000円+2,290,302円)÷ 131,400kWh = 40.54円

このように、負荷率が低いと使用量が少ないのに基本料金を同額支払うため、1kWhあたりの実質コストが上がってしまいます。逆に負荷率を高めれば、同じ基本料金でも電気を効率的に使うことができ、電気代全体を下げる効果が期待できます。

重要なのは、負荷率を改善することは「無理に電気を使うこと」ではないという点です。
ピークを抑え、契約電力や料金設計を適正化することが本質的な改善策です。

次章では、負荷率が低く電気代が高くなっている企業の手っ取り早い対応策について解説します。

設備投資なしで電気料金単価を下げる方法

負荷率が低い企業が、すぐに取り組める現実的な対策が「電力会社の見直し」です。

高圧電力の基本料金は、次の式で決まります。

基本料金=基本料金単価(円)× 契約電力(kW)× 力率(%)

つまり、基本料金を下げる方法は主に2つです。

  • 契約電力(kW)を下げる
  • 今の契約電力のまま電気使用量(kWh)を増やし、負荷率を上げる

ただし、これらは設備稼働や運用改善が必要で、すぐに効果を出すのは難しいケースもあります。
そこで、最も手っ取り早く、コストをかけずに実施できるのが「電力会社の見直し」です。

電力会社を見直すだけで“基本料金単価”が変わる

2016年の電力小売全面自由化以降、全国で770社以上の電力会社が参入しており、法人向けの高圧プランも多様化しています。電力会社ごとに調達コストや販売方針が異なるため、同じ使用条件でも基本料金単価に大きな差が出るのが現状です。

たとえば、東京電力の「ベーシックプラン(2026年4月以降契約分)」では、基本料金単価が2,530円/kWですが、新電力の中にはこれより500〜1,000円安い単価で提供する会社もあります。

【実績紹介】電力アドバイザーズによる高圧電力の見直し事例

実際に、当社「電力アドバイザーズ」では、業種や使用状況に応じた最適な電力会社の見直しを行い、平均15〜20%の電気代削減を実現しています。以下はその一例です。

◎高級旅館(茨城県)

  • 契約電力:326kW
  • 年間使用量:1,185,525kWh(負荷率41.5%)
  • 東京電力:基本料金単価2,530円、従量料金17.43円
  • 当社紹介先:基本料金単価690円、従量料金18.90円
  • 年間削減率:17.6%(約592万円削減)

◎製造業(千葉県)

  • 契約電力:323kW
  • 年間使用量:830,331kWh(負荷率29.3%)
  • 東京電力:基本料金単価2,530円、従量料金17.43円
  • 当社紹介先:基本料金単価1,152円、従量料金18.00円
  • 年間削減率:15.2%(約335万円削減)

他の地域の実績をご覧になりたい方は以下を参考にしてください。

見直しは「無料」で、すぐに実施可能

このように、契約先を見直すだけで電気代の固定費を削減できるケースは非常に多く、切り替え手続きも無料で行えます。初期費用や工事も不要で、電気の供給が止まることもありません。

まずはコストをかけずに始められる「電力会社の見直し」から取り組むことをおすすめします。

電力会社の乗り換え時によくある質問

Q1. なぜ新電力のプランは安いのですか?

理由は大きく2つあります。

1つ目の理由は、設備コストがかからないためです。
新電力会社は、地域の大手電力会社のように自前の大規模発電所を保有していません。
その分、発電設備の維持管理にかかるコストを抑えることができ、結果として電気料金を安く設定できる仕組みになっています。

2つ目の理由は、柔軟なプラン設計ができるためです。
大手電力会社は地域全体を対象にした画一的な料金体系を採用していますが、新電力は法人や施設の特性に合わせてプランをカスタマイズできます。
たとえば、オフィスビル・ホテル・工場・病院・福祉施設など、それぞれの使用時間帯や負荷パターンに応じて、最も効率的な料金設計を提案できます。

このように、新電力は「柔軟な料金設定 × コスト構造の効率化」により、企業ごとの利用実態にフィットした安価なプランを実現しているのです。

Q2. 電力会社の乗り換えでトラブルになることはありますか?

実際に多いのは、「電気代が安くなると思って契約したのに、実際はあまり下がらなかった」というケースです。
契約時には各社が自社プランのメリットを強調するため、提示内容をそのまま鵜呑みにせず、試算条件や比較基準を必ず確認することが重要です。

また、なかには「省エネ商材を導入しないと契約できない」という条件付きの電力会社も存在します。
この場合、設備の導入によって省エネ効果が出るケースもありますが、現状の使用状況によっては効果が見込めないこともあります。
当社にも「省エネ設備を導入したが効果が出なかった」との相談が寄せられています。

なお、電力の切り替えに省エネ商材の設置は必須ではありません。
導入を勧められた場合は、コスト対効果を十分に検証し、本当に必要かどうかを見極めることが大切です。

Q3. 新電力に乗り換えると停電しやすくなりませんか?

ご安心ください。停電リスクや電気の品質が変わることは一切ありません。

新電力に切り替える際に変わるのは、「電気を販売する小売会社」だけです。
実際に電気を届ける「送配電」を担っているのは、これまでと同じ地域の送配電事業者(例:東京電力パワーグリッド、関西送配電など)です。

送電線や設備は従来のまま使用されるため、電気が不安定になったり、停電が起きやすくなったりすることはありません。
また、切り替え時にも電気の供給は途切れず、工場やオフィスの稼働に影響は一切ありません。

実際、多くの法人が業務を止めることなくスムーズに乗り換えを完了しています。

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