新電力の倒産や事業撤退のニュースを見て、「これから新電力に切り替えても問題ないのか」「うちの契約は大丈夫だろうか」と不安に感じていませんか。
2022年前後には新電力の倒産・撤退が相次ぎ、「新電力=危ないのではないか」という印象が広がりました。しかし現在は、料金構造の見直しや市場調整項の導入などにより、当時とは状況が変わっています。
とはいえ、すべての電力会社が同じ条件というわけではありません。高圧電力を利用する法人にとっては、事業継続に直結する重要な問題です。
本記事では、新電力の倒産・撤退が相次いだ背景から、現在のリスク状況、撤退前のサイン、最終保障供給の仕組み、そしてこれから新電力を選ぶ際の判断ポイントまで、分かりやすく整理します。
過度に怖がるのではなく、正しく理解し、冷静に備えるための参考にしてください。
新電力の倒産・撤退が不安な方へ
新電力の倒産や撤退について、契約しても大丈夫なのかを確かめたいのではないでしょうか。
とくに高圧電力を利用している法人の場合、電気が止まることは事業継続に直結します。そのため、過去に新電力の倒産や事業撤退が相次いだという報道を思い出し、不安になって検索しているケースが少なくありません。
しかし一方で、当時と現在では電力市場の状況や料金構成も変化しています。したがって、まずは「何が起きたのか」と「いまはどうなのか」を冷静に整理することが重要です。
ここでは、新電力の倒産・撤退が相次いだ背景と、現在の状況について分かりやすく解説します。
「今契約している新電力は大丈夫か」「これから選んでも問題ないか」という不安について
高圧電力を使用する法人が感じる不安は、大きく分けて二つあります。
ひとつは、「現在契約している新電力が突然倒産・撤退しないか」という不安です。
もうひとつは、「これから新電力に切り替えても本当に大丈夫なのか」という不安です。
たしかに、2021年から2023年にかけて、新電力の倒産や事業撤退が相次ぎました。その影響で、「新電力=危ないのではないか」というイメージが残っているのも事実です。
しかしながら、すべての新電力が不安定というわけではありません。
また、当時の状況と現在の市場環境は大きく異なっています。
したがって重要なのは、「過去に何が起きたのか」を正しく理解し、そのうえで「いま契約している会社」「これから検討する会社」をどう判断すべきかを整理することです。
過去に新電力の倒産・撤退が相次いだ時期と背景
新電力の倒産・撤退が話題になったのは、主に2021年後半から2023年にかけてです。
この時期、多くの電力会社が事業継続できなくなり、市場から撤退しました。
しかし、なぜこれほどまでに撤退が相次いだのでしょうか。
その背景には、電力市場特有の構造と、当時の国際情勢が大きく影響しています。
倒産・撤退が集中したのはいつ頃か
新電力の倒産・撤退が最も集中したのは、2022年前後です。
とくにロシア・ウクライナ情勢の影響により、燃料価格や卸電力価格が急騰しました。その結果、日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格も大幅に上昇し、電力調達コストが一気に膨らみました。
しかしながら、当時の多くの新電力は、法人向けに「固定単価型」で契約を結んでいました。つまり、市場価格がいくら上がっても、販売価格をすぐに上げられない契約形態だったのです。
そのため、調達価格が販売価格を上回る逆ザヤ状態に陥り、資金繰りが悪化した会社が相次ぎました。
結果として、倒産や事業撤退に追い込まれる新電力が増加しました。
当時、多くの新電力が事業継続できなかった理由
当時の新電力が事業継続できなかった主な理由は、次の三つに整理できます。
第一に、市場価格の急騰です。
電力は市場から調達する割合が高いため、価格変動の影響を強く受けます。
第二に、価格転嫁ができなかったことです。
固定単価契約が中心だったため、仕入れ価格が上がっても、顧客への請求単価をすぐに変更できませんでした。
第三に、資金力やリスク管理体制の差です。
大手企業系の新電力と比べ、資金体力の弱い事業者は価格高騰に耐えきれませんでした。
つまり、「新電力だから倒産した」というよりも、「料金構造とリスク管理の問題」が大きかったのです。
実際に倒産・撤退した新電力の例
2022年前後には、複数の新電力が破産や事業停止、供給終了を発表しました。
例えば、電力小売事業から撤退を表明した事業者や、民事再生手続きに入った会社もあります。また、新規受付停止や高圧契約の更新不可を発表したケースも見られました。
ただし、ここで重要なのは、これらの多くが市場価格急騰期に集中しているという点です。
現在は、料金構成の見直しにより「市場調整項」などが導入され、価格変動を一定程度反映できる仕組みに変わっています。そのため、当時と同じ状況がそのまま再現されるとは限りません。
したがって、「過去に倒産があった」という事実だけで判断するのではなく、現在の契約内容や料金構造を確認することが、より現実的なリスク対策と言えるでしょう。
いまは当時と何が違うのか
2022年前後に新電力の倒産・撤退が相次いだことは事実です。しかし、その状況を受けて、電力業界の料金構造や契約のあり方は大きく見直されました。
つまり、当時とまったく同じ環境が続いているわけではありません。
そのため、「過去に倒産が多かった」という情報だけで、現在の新電力すべてを危険と判断するのは早計です。ここでは、当時との具体的な違いを整理します。
料金構成の見直しで「市場調整項」が追加された
まず大きな変化は、料金構成の見直しです。
以前は、基本料金と従量料金を中心とした固定単価型の契約が主流でした。しかし、卸電力市場(JEPX)の価格が急騰した際、仕入れ価格を料金に反映できない契約形態が問題となりました。
そこで導入・拡大されたのが「市場調整項」や市場連動要素です。
これは、市場価格の変動を一定程度、電気料金に反映する仕組みです。つまり、電力会社がすべての価格変動リスクを抱え込むのではなく、契約内容に応じて調整できる構造へと変わりました。
高圧電力ユーザーにとっては、月ごとの料金変動幅が広がる可能性はあります。しかし一方で、電力会社側が逆ザヤに陥るリスクは軽減されています。
結果として、極端な経営悪化を防ぎやすい仕組みに移行しているのです。
電力会社が価格リスクを抱え込みにくくなった
2022年前後に倒産が相次いだ最大の理由は、電力会社が価格リスクを抱え込みすぎていたことでした。
当時は、市場価格が上がっても販売単価を変更できず、赤字を出し続ける構造に陥った会社が少なくありませんでした。
しかし現在は、以下のような対応が広がっています。
- 市場連動型プランの導入
- 燃料費や市場価格を調整項で反映する仕組み
- 長期固定の提供条件の見直し
- リスクヘッジ比率の見直し
つまり、価格高騰が起きても「一瞬で経営が破綻する」構造ではなくなりつつあります。
もちろん、すべての事業者が健全とは限りません。ただし、当時のように構造的に倒産が連鎖する状況とは異なっています。
「新電力=倒産しやすい」とは言えなくなっている理由
「新電力は倒産しやすいのではないか」という印象を持つ方も多いかもしれません。
実際に、電力市場価格が急騰した局面では、経営が立ち行かなくなり撤退した事業者も存在しました。その記憶が強く残っている企業担当者の方も少なくないでしょう。
しかし現在は、当時とは状況が変わっています。市場環境だけでなく、料金設計や事業者の構造そのものも進化しています。
第一に、料金設計の見直しが進んでいることです。
以前は、安さを前面に出し、市場価格の急騰リスクを電力会社側が大きく負う設計も見られました。現在は、市場連動型・完全固定型・一部連動型など、リスク分担を明確にした料金体系が主流になりつつあります。価格変動を前提とした設計が一般化したことで、無理な安売りモデルは減少しています。
第二に、資本力のある企業グループ系の新電力が増えていることです。
商社系やエネルギー大手グループなど、財務基盤の安定した企業が電力小売事業を展開しています。新電力=小規模事業者という構図は、すでに過去のものになりつつあります。バックボーンの明確な企業が増えたことで、事業継続性という観点でも以前とは様相が異なっています。
第三に、撤退リスクを織り込んだ契約設計が一般化していることです。
万が一、小売電気事業者が撤退した場合でも、各エリアの一般送配電事業者が提供する「最終保障供給」という制度があります。通常より割高ではありますが、電気が突然止まる仕組みではありません。制度面でのセーフティネットが整備されていることも、冷静に見ておくべきポイントです。
そのため、「新電力だから危ない」という単純な判断は成り立ちにくくなっています。
むしろ重要なのは、「どの料金構造なのか」「どのようなリスク説明がなされているか」「契約条件は透明か」という具体的な中身です。
高圧電力の契約は自由度が高い一方で、内容によってリスクの質が大きく異なります。会社名だけで安心・不安を判断するのではなく、契約の構造そのものを確認すること。
それこそが、現在の高圧電力市場における現実的なリスク管理と言えるでしょう。
それでも倒産・事業撤退リスクが高い新電力の特徴
料金構造の見直しが進み、2022年当時のような連鎖的な倒産リスクは下がっています。
しかしそれでも、すべての新電力が同じ水準で安定しているわけではありません。
とくに高圧電力は契約金額が大きく、1社あたりの影響も重いため、電力会社側が慎重に取引先を選ぶ傾向もあります。したがって、「どの新電力を選ぶか」は依然として重要な判断です。
ここでは、倒産・撤退リスクが相対的に高いと考えられる新電力の特徴を整理します。
倒産・撤退リスクの高い電力会社チェックリスト4選
以下の項目が複数当てはまる場合は、慎重に検討する必要があります。
- 極端に安い単価を提示している
- 料金内訳や市場連動リスクの説明が曖昧
- 高圧契約の更新や見積もりを避ける傾向がある
- 経営情報や供給実績が開示されていない
もちろん、これらが即「倒産する」という意味ではありません。しかし、価格高騰時に影響を受けやすい構造である可能性は高まります。
1.極端に安い単価を提示してくる会社に注意
「他社より明らかに安い単価」を提示された場合、その理由を必ず確認する必要があります。
高圧電力の場合、電源の調達コスト、容量拠出金、託送料金といった構成要素は、どの事業者でも大きくは変わりません。したがって、市場価格とかけ離れた水準の安値が提示される場合には、何らかの前提条件やリスクの織り込み方に違いがある可能性が高いのです。
例えば、契約期間が極端に短く設定されており、更新時に単価が大きく変動するケースがあります。あるいは、市場価格の変動リスクが全面的に需要家側へ転嫁される設計になっている場合もあります。また、一定の使用条件や期間を満たさないと料金体系が変わる仕組みが組み込まれていることもあります。
安いこと自体が悪いわけではありません。問題は、「なぜその価格が実現できているのか」を明確に説明できるかどうかです。
実際に、ある教育機関様へご提案していた際、別ルートから提案していた新電力が、明らかに採算が取れない水準の見積もりを提示していたことがありました。実績を増やす目的で、小規模な事業者が利益どころか赤字になる条件で契約を取りにいくケースは、これまでにも見受けられます。
しかし、そのような無理のある価格設定は、いずれ事業継続の困難や条件変更、最悪の場合は撤退につながる可能性があります。その結果として影響を受けるのは、契約している企業側です。切り替え手続きや再比較の負担、場合によっては割高な暫定供給への移行など、想定外の対応を迫られることになります。
だからこそ、価格だけが極端に安い提案を安易に選ぶことはおすすめできません。
重要なのは、単価の水準だけではなく、その価格が持続可能な前提で設計されているかどうかです。当社では、短期的な安さよりも、継続性と安定性を前提とした健全な条件での契約を重視しています。
高圧電力の見直しにおいては、「一番安い」ではなく、「合理的に安い」かどうかを見極める視点が不可欠です。
2.料金内訳や市場連動リスクの説明が不十分なケース
現在の高圧契約では、市場調整項や燃料費調整、容量関連費用など、複数の要素が料金に影響します。
それにもかかわらず、次のような対応が見られる場合は慎重になるべきです。
- 基本料金と従量料金しか説明しない
- 市場価格が上がった場合の影響を説明しない
- 「ほとんど変動しません」と断言する
価格変動の仕組みを十分に理解しないまま契約してしまうと、後から「想定より高い請求が来た」という事態が起こることがあります。
そして、その説明が事前に十分になされていない場合、電力会社側のリスク管理や情報開示の姿勢にも疑問が残ります。
特に注意が必要なのが、固定単価と説明される「独自燃料費調整(独自燃調)」プランです。
見積書では、基本料金や従量料金の単価だけを見ると安く見えることがあります。
しかし、燃料費調整額の設定が標準メニューより高くなっており、結果として月々の請求総額では、切替前とほとんど変わらない、あるいは逆に高くなるケースも少なくありません。
単価の一部だけで判断せず、燃料費調整額を含めた年間総額で比較することが重要です。
3.契約更新や見積もりを避ける動きが見られる場合
高圧契約では、年度更新や再見積もりが一般的です。
しかし、以下の動きがある場合は注意が必要です。
- 更新直前になっても見積もりが出ない
- 「今回は更新できない」と急に言われる
- 再見積もり依頼を断られる
これは必ずしも経営悪化を意味するわけではありません。
ただし、リスクの高い需要家を避けている可能性や、調達見通しに不安を抱えている可能性も考えられます。
早めに代替案を検討する余地を持つことが重要です。
4.経営情報や供給実績がほとんど開示されていない場合
信頼性を判断するうえで、会社情報の透明性は重要です。
- 会社の規模や資本金
- 親会社の有無
- 供給実績や法人契約数
- 過去のリリース情報
こうした情報がほとんど確認できない場合は、慎重に検討すべきです。
すべてを開示する義務はありませんが、最低限の情報提供がない会社は、万一の際に対応窓口が機能するのか不安が残ります。
高圧契約でよくある「撤退前のサイン」
新電力の倒産や事業撤退は、ある日突然ニュースで知るケースもあります。しかし実際には、その前に何らかの兆候が見られることも少なくありません。
とくに高圧電力契約では、契約更新や見積もりのタイミングで変化が現れやすい傾向があります。したがって、普段のやり取りの中にある小さな違和感を見逃さないことが重要です。
ここでは、実務上よく見られる「撤退前のサイン」を整理します。
見積もりや契約更新を断られるようになった
高圧電力は、年度契約や複数年契約が一般的です。そのため、更新前には再見積もりや条件提示が行われます。
しかし、以下の状況が発生する場合は注意が必要です。
- 更新時期が近づいても見積もりが出てこない
- 「今回は更新が難しい」と突然言われる
- 再見積もり依頼を受け付けてもらえない
これは必ずしも倒産を意味するものではありません。
ただし、調達見通しが立たない、あるいはリスクの高い需要家を避けている可能性もあります。
もし更新を断られた場合は、時間的余裕があるうちに他社への見積もり依頼を始めることが重要です。
条件変更やプラン切替を急に迫られる
これまで固定単価型で契約していたにもかかわらず、次のような提案を突然受ける場合は、ひとつのサインと考えるべきです。
- 市場連動型への切替を強く勧められる
- 基本料金や従量単価の大幅な見直しを提示される
- 短期間での意思決定を求められる
もちろん、市場環境の変化に応じて契約条件を見直すこと自体は不自然ではありません。燃料価格や卸電力市場の動向によって、事業者側の調達コストが変化することはあり得ます。
しかし、十分な説明がないまま急な変更を迫られる場合には注意が必要です。その背景には、事業者側が価格リスクを自社で抱えきれなくなり、需要家側へ移そうとしている可能性もあります。
特に、高圧電力の契約は金額規模が大きく、契約条件の変更が企業経営に与える影響も小さくありません。
そのため、条件変更の提案を受けた際は、なぜ変更が必要なのか、料金構成のどの部分がどのように変わるのか、そして将来的なリスクはどちらが負担するのかを必ず確認することが重要です。
急がされるときこそ、立ち止まって契約構造を整理する姿勢が、結果としてリスク回避につながります。
問い合わせ対応が遅くなる・説明が曖昧になる
日常的なやり取りの変化も、見逃せないポイントです。
- 問い合わせへの返信が極端に遅くなる
- 担当者が頻繁に変わる
- 質問に対する回答が曖昧になる
といった状況が続く場合、社内体制に何らかの変化が起きている可能性があります。
もちろん一時的な人事異動や繁忙期の影響もあります。ただし、説明責任を果たさない姿勢が続く場合は、早めに代替案を検討しておくほうが安全です。
高圧電力契約は金額が大きいため、「少しおかしい」と感じた段階で動き始めることが、結果的にリスク回避につながります。
もし契約中の新電力が倒産・撤退したらどうなるか
では実際に、新電力が倒産・事業撤退した場合、何が起きるのでしょうか。
「電気がすぐ止まるのではないか」と不安になる方も多いですが、仕組みを理解すれば過度に恐れる必要はありません。
ここでは、高圧電力ユーザーが知っておくべき基本的な流れを整理します。
すぐに電気が止まることはあるのか
結論から言うと、通常はすぐに電気が止まることはありません。
日本の電力制度では、需要家の電気供給が突然途絶えないよう、セーフティネットが用意されています。
ただし問題は、その後の契約条件です。
新たな契約先が決まらないまま一定期間が経過すると、「最終保証供給」に移行する可能性があります。
最終保障供給とは何か
最終保障供給とは、高圧・特別高圧の需要家が通常の小売電気事業者と契約できない場合に、一般送配電事業者が一定条件のもとで電気を供給する制度です。
これはいわば「最後の受け皿」です。
新電力が撤退し、次の電力会社と契約できない場合でも、電気が止まらないようにするための仕組みです。
ただし、最終保障供給はあくまで一時的なセーフティネットであり、長期的な利用を前提とした制度ではありません。
最終保障供給の料金が高くなりやすい理由
最終保障供給の料金は、通常の自由契約よりも割高に設定されています。
これは、「できるだけ早く次の契約先を見つけること」を前提とした制度設計になっているためです。標準メニューよりも高い水準で料金が定められているケースが一般的です。
そのため、最終保障供給に移行すると、電気料金が一時的に大幅に上昇する可能性があります。
つまり重要なのは、倒産や撤退が発表されてから慌てるのではなく、日頃から契約状況を把握し、複数の選択肢を持っておくことです。
高圧電力は事業継続に直結するインフラです。したがって、「万一の場合の動き方」を知っておくこと自体が、リスク管理の一部と言えるでしょう。
関連記事:最終保障供給とは?高圧・特別高圧の法人が知っておくべき仕組みと対策
最終保障供給になる前に知っておきたい判断ポイント
最終保障供給は、電気が止まらないための重要なセーフティネットです。
しかし一方で、料金が割高になりやすく、長期利用を前提とした制度ではありません。
したがって重要なのは、「最終保障供給になってから考える」のではなく、「なる前にどう動くか」です。
ここでは、高圧電力ユーザーが押さえておくべき判断ポイントを整理します。
いつから切替の検討を始めるべきか
理想は、契約満了日の3〜6か月前から動き始めることです。
高圧電力の契約は年度単位が多く、解約通知期限も設定されています。そのため、満了直前に動くと、選択肢が限られる可能性があります。
また、新電力が撤退する場合も、事前に「供給終了のお知らせ」が出るケースが一般的です。その通知を受け取った段階で、すぐに複数社へ見積もり依頼を行うことが重要です。
特に次のような状況であれば、早めの検討が必要です。
- 更新を断られた
- 条件変更を提示された
- 単価の大幅上昇を告げられた
「まだ大丈夫だろう」と様子を見るよりも、並行して代替案を探しておくほうが安全です。
切替先が見つかりにくいケースとは
新電力が撤退したからといって、必ずしもすぐ次の契約先が見つかるとは限りません。
例えば、次のようなケースでは選択肢が限られることがあります。
- 使用量が極端に大きい
- 負荷率が低く、調達リスクが高い
- 市場価格が急騰しているタイミング
- 契約期間が短く、リスクを取れない条件
また、直前になってから動くと、電力会社側の調達枠が埋まっている可能性もあります。
したがって、撤退発表後に慌てるのではなく、「いつでも動ける状態」を作っておくことが現実的な対策です。
自社だけで判断することのリスク
高圧電力の料金構成は、基本料金、従量料金、燃料費調整額、市場調整項、容量関連費用など、複数の要素で成り立っています。
そのため、「単価が安い」「前年より安い」という表面的な比較だけでは判断が難しいのが実情です。
また、撤退リスクの見極めには、電力会社の調達戦略や契約形態の違いを理解する必要があります。
自社だけで判断すると、「リスクを過小評価してしまう」「逆に過度に怖がってしまう」「本来選べたはずの選択肢を逃してしまう」といった可能性があります。
したがって、客観的な視点で状況を整理することが、最終保障供給を避けるうえでも有効です。
これから新電力を選ぶなら、ここを押さえれば過度に怖がる必要はない
「新電力 倒産」「新電力 撤退」というキーワードを見ると、不安が先に立つかもしれません。
しかし、現在の市場環境や料金構造を踏まえれば、新電力そのものが危険というわけではありません。
重要なのは、会社名だけで判断するのではなく、「契約の中身」を理解することです。
ここでは、これから新電力を検討する高圧電力ユーザーが押さえるべきポイントを整理します。
契約形態ごとのリスクと向き・不向き
高圧電力の契約形態は大きく分けて、完全固定型、燃調連動型、市場連動型などがあります。
完全固定型は、単価が一定で予算計画が立てやすい一方、市場急騰時には提供条件が厳しくなる傾向があります。
燃調連動型は、一定の調整はあるものの、変動幅は比較的限定的です。ただし、燃料価格の影響は受けます。
市場連動型は、市場価格に応じて料金が変動します。そのため、価格が下がれば恩恵を受けますが、急騰時には負担も増えます。
どの契約形態が正解ということではなく、自社のリスク許容度や経営方針に合っているかが重要です。
「安さ」よりも「料金構成の納得感」を重視する
高圧電力の比較でありがちなのは、「一番安い単価」を基準に選ぶことです。
しかし、料金は単価だけで決まるわけではありません。
- 市場調整項の扱い
- 容量関連費用の計上方法
- 契約期間と更新条件
- 違約金の有無
これらを総合的に見て、「なぜこの価格なのか」が説明できるかどうかが重要です。
安さに飛びつくのではなく、料金構成に納得できるかを基準にすることで、結果的に倒産・撤退リスクの低減にもつながります。
高圧電力は毎年見直す前提で考える
電力市場は、国際情勢や需給状況によって変動します。
そのため、高圧電力契約は「一度決めたら終わり」ではなく、「毎年見直す前提」で考えるのが現実的です。
毎年見直すことで、「市場環境の変化に対応できる」「リスクの高い契約を長期固定しない」「複数の選択肢を維持できる」というメリットがあります。
新電力を選ぶこと自体がリスクなのではありません。
見直しをせずに放置することこそが、最大のリスクと言えるでしょう。
倒産・撤退に備えるなら「電力会社との付き合い方」も重要
新電力の倒産や事業撤退は、頻繁に起こるものではありません。
しかし、ゼロとは言い切れない以上、「どう選ぶか」だけでなく「どう付き合うか」も重要になります。
高圧電力は事業継続に直結するインフラです。したがって、価格だけでなく、関係性や選択肢の持ち方も含めて考えることが、リスク管理につながります。
ここでは、倒産・撤退に備えるための現実的な付き合い方を整理します。
新電力1社に依存しすぎないという考え方
高圧電力契約では、1社と長期的に付き合うケースが一般的です。
しかし、その1社だけに情報や選択肢を依存してしまうと、万一の際に動きづらくなります。
例えば、「更新を断られた」「撤退通知が届いた」「条件が大幅に悪化した」といった場合に、他社との接点がまったくない状態では、慌てて探すことになります。
もちろん、常に複数社と契約する必要はありません。
しかし、少なくとも「いつでも見積もりを取れる関係性」を持っておくことが、結果的にリスク耐性を高めます。
依存しすぎない、という視点が重要です。
総合代理店をうまく使うという選択
複数の電力会社と直接やり取りをするのは、手間も時間もかかります。
そこで活用できるのが、複数社と提携している総合代理店です。
総合代理店は、
- 複数の新電力の条件を横断的に比較できる
- 撤退や更新不可時に代替案を提示しやすい
- 料金構造の違いを整理できる
という強みがあります。
とくに高圧電力では、単純な単価比較だけでなく、容量拠出金や市場調整項の扱いなど、細かな違いが重要になります。そのため、構造を理解している窓口があることは大きなメリットです。
「どこが一番安いか」ではなく、「今の状況でどう動くべきか」を相談できる存在を持つことが、備えになります。
困難な状況になったときに「切り替えを支援してくれる存在」があるか
新電力の倒産や撤退は、発表された瞬間から時間との勝負になります。
そのため、「起きてから考える」のではなく、「起きたときに相談できる窓口があるか」が重要になります。
ここでは、その視点を整理します。
倒産・撤退は「起きてから」では選択肢が限られる
撤退や供給終了が発表されると、多くの需要家が一斉に動き始めます。
その結果、「見積もり依頼が集中する」「調達枠が早期に埋まる」「条件が厳しくなる」といった状況が起こる可能性があります。
また、最終保障供給に移行する期限が迫っている場合、交渉余地も小さくなります。
したがって、「まだ大丈夫」と考えて動かないよりも、早めに整理しておくほうが現実的です。
平時から相談できる窓口を持っておく意味
電力契約は、毎月の請求だけを見ていればよいものではありません。
契約満了日、解約通知期限、料金構造、市場変動の影響など、複数の要素を把握しておく必要があります。
平時から相談できる窓口があれば、いま動くべきかどうか、更新すべきか切替すべきか、様子を見るべきか、といった判断を、客観的に整理できます。
結果として、過度に怖がることもなく、必要以上に急ぐこともなくなります。
電力アドバイザーズでは、困難時の切り替え支援も行っている
電力アドバイザーズでは、通常の比較・見直しサポートだけでなく、倒産・撤退通知が出た場合の切り替え支援も行っています。
例えば、
- 更新を断られたケース
- 供給終了の通知が届いたケース
- 最終保障供給を避けたいケース
などに対して、複数の電力会社へ迅速に見積もりを依頼し、条件を整理します。
もちろん、無理に切り替えを勧めるものではありません。
状況によっては「今回は動かなくてよい」という判断になることもあります。
重要なのは、困難な状況になったときに、一緒に整理できる存在があることです。
新電力の倒産や撤退は、正しく備えれば過度に恐れる必要はありません。
しかし、備えがなければ慌てることになります。
高圧電力を利用する企業にとって、選択肢と相談先を持っておくこと自体が、現実的なリスク対策と言えるでしょう。
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自社対応される場合と当社に依頼いただく際の比較表を以下に記載しました。

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◎無料でサービス提供できる理由
「どうして無料でできるの?」とよくご質問をいただきます。
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企業様が当社経由で電力会社と契約に至った場合、電力アドバイザーズはその電力会社から紹介手数料をいただく仕組みを採用しています。つまり、当社は企業様からは一切手数料をいただかず、電力会社からのみ報酬を受け取るビジネスモデルなのです。
◎電気代が割高になることはありません
この説明をすると、「紹介手数料が電気料金に上乗せされて高くなるのでは?」とご心配される方もいらっしゃいます。
しかし、そのようなことは一切ございません。ご安心ください。
その理由は、当社のサービスが一括見積もり比較サービスだからです。
提携先の電力会社は、複数の会社と競合する前提で見積もりを提出するため、どの社も少しでも魅力的な条件を提示しようと努力します。この競争原理が働くことで、適正かつ有利な料金条件を、企業様にご提供できる仕組みになっています。
もしご不安な場合は、弊社経由の見積もりと、別ルートで取得された見積もりを比べてみてください。きっと、当社サービスの優位性を実感していただけるはずです。
特長4.定期的に見直しとフォローを実施します
契約が完了して終わりではありません。
電力アドバイザーズは、切り替え後のフォロー体制にも力を入れています。
◎半年ごとに削減レポートを提出
電力プラン切り替えから6か月後には、「どのくらいコスト削減できたのか」を明確に示す削減実績レポートをお届けします。以前の契約(大手電力会社など)と比較し、どれだけ電気代が減ったのかを具体的な数字でご確認いただけます。
また、電力市場の変化があった際には、企業様にとって有益な最新情報をいち早くお届けし、“電力のパートナー”として継続的にサポートいたします。
◎電力プランの見直しを毎年サポート
多くの電力会社は、年度の切り替えに合わせて契約条件を変更します。
そのため、以前は有利だったプランが、次年度には不利になるケースも少なくありません。
しかし、電力会社にとっては「今の契約を続けてもらうこと」が目的のため、アドバイスを求めても、本当に企業の利益になる提案を受けられるとは限らないのが実情です。
一方で、電力アドバイザーズはどの電力会社にも偏らない独立した立場。そのため、常に公平な目線でプランを比較・評価し、必要に応じて最適な見直しのご提案を行うことができます。
実際に、多くの企業様がこの「定期見直しと伴走サポート」に高い満足を感じてくださっています。ぜひ一度、電力アドバイザーズのサポート力をお試しください。
一括見積もりに必要な書類は「電気料金の明細書」のみ
一括見積もりをご依頼いただく際に、基本的にご用意いただくのは直近12ヵ月分の電気料金明細書だけです。この明細書があれば、お客様の電力使用状況をもとに、最適なプランをご提案することが可能です。
◎明細が揃っていなくてもOK
「すぐに12ヵ月分は用意できない…」という場合でもご安心ください。
ご準備可能な分だけで試算が可能ですので、まずはお気軽にご相談いただければと思います。
より正確に試算したい方は「30分値データ」もおすすめ
より精度の高いシミュレーションをご希望の方には、「30分値データ」のご提出をおすすめしています。
◎30分値データとは?
30分ごとの電力使用量を記録したデータで、通常は電力会社の「マイページ」などからダウンロードできます。このデータがあれば、使用パターンに合わせたより細かな試算が可能となり、よりお得な電力プランを見つけやすくなります。
◎データの取得が難しい場合もサポートします
「どこからダウンロードするの?」「操作がわからない…」といった方もご安心ください。
取得方法がわからない場合は、当社がサポートいたします。もちろん、30分値データがなくても一括見積もりは可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。
お問い合わせ方法について
電気料金の見直しについて「まず話を聞いてみたい」「相談してみたい」という方は、以下の方法でお問い合わせください。
▶ 電話でのご相談はこちら
0120-034-777(平日9時〜17時)
担当スタッフが丁寧に対応いたします。
▶ WEB面談をご希望の方
「電力アドバイザーズのお問い合わせフォーム」よりお申し込みください。